もうセンスに頼らない！アイディアを強制的に出す方法

アイディア出しに困ることって、ありますよね。

その日の気分に影響受けますし、隣の人を捕まえて話すのも、ちょっと気がひける。
かといって、PCの前で、画面とにらめっこしていても、煮詰まるばかり。。。

そんな時、試してほしいのが「オズボーンのチェックリスト」です。

アレキサンダー・オズボーン（Alexander Faickney Osborn）氏が考え出した発想法なので、そう呼ばれています。
ちなみに彼は、ブレイン・ストーミング（ブレスト）の生みの親でもあります。

オズボーンのチェックリスト

アイディアを生み出す、というのはとても重要な作業です。

あらかじめ用意されている9項目の質問リストに答えていくだけで、アイディアが続々と出てくる「オズボーンのチェックリスト」は、マーケターには、昔から広く使われてきた手法です。
効率よく、妙案を出したい時に適しています。

これまでにも、たくさんのアイディア商品やヒット商品誕生の鍵にもなってきました。

チェックリスト9項目の考え方と例

1. 転用（Other uses）：改変・改良すれば（またはそのままで）、他に用途はないか?
   　例：お茶の殺菌効果を利用して飲用だけでなく消臭剤、石鹸の成分として活用
2. 適合・応用（Adapt）：他にこのようなものがあるか? 過去に匹敵したものは何か?
   　例：コウモリが持つ習性を応用した衝突防止車
3. 変更（Modify）：色・形・音・匂い・意味・動きなど、新しいアングルはないか？
   　例：中身はそのままでパッケージを変えてみる
4. 拡大（Magnify）：大きさ・時間・頻度・高さ・長さ・強さを拡大できるか？
   　例：1 日単位だったテーマパークの入場券を年単位にした年間パスポート
5. 縮小（Minify）：小さく・短く・軽くできるか？携帯化できるか？省略できるか？
   　例：「おひとりさま」歓迎の飲食店
6. 代用（Substitute）：他の材料・他の過程・他の場所・他のアプローチ・他の声の調子・他の誰か・異なった成分など、他の何かに代用できないか？
   　例：小麦粉を米粉に置き換えて作ったGOPAN
7. 再配置（Rearrange）：要素・成分・部品・パターン・配列・レイアウト・位置・ペース・スケジュールなどを変えられないか？原因と結果を替えられないか？
8. 逆転（Reverse）：逆（正反対）にできないか? 後方（前方）に移動できないか? 役割を逆にできないか？ターンできないか？反対側を向けられないか？マイナスをプラスにできないか？
   　例：オチを最後に持ってくることで同じ話でも面白い話になる
9. 結合（Combine）：組合わせられないか？目的や考えを結合できないか?一単位を複数にできないか？
   例：カメラ付き携帯電話、スマホ

ちなみに、オズボーンのチェックリストに当てはめてみると、8項目は既存の商品があるのに、1つだけ当てはまらない場合があります。
もしかしたら、そういうものがヒット商品のアイディアにつながるかもしれません。

 

オズボーンの改良型「SCAMPER」

オズボーンのチェックリストを改良した、SCAMPER というチェックリストもあります。
これはボブ・イバールという人が改良を加えたもので、それぞれの要素の頭文字を並べて SCAMPER と呼ばれています。

SCAMPERの内容は、以下の通りです。

• Substitute　入れ替えたらどうなる？
• Combine　結合したらどうなる？
• Adapt　応用したらどうなる？
• Modify　変更・修正したらどうなる？
• Put to other uses　転用したらどうなる？
• Eliminate　取り除いたらどうなる？
• Rearrange/Reverse　再編成、逆さにしたらどうなる？

お気づきのとおり、SCAMPER のほとんどは、オズボーンのチェックリストと被っています。
唯一、SCAMPER にしか登場していないのは「Eliminate 取り除いたらどうなる？」です。
（「縮小」に近いとも言えますが。）

実際のアイディア出しの際は、オズボーンのチェックリスト＋「Eliminate」の10項目でやってみるのがいいかもしれません。

 

「オズボーンのチェックリスト」ツール

驚愕の発想法、オズボーンのチェックリスト。
まぁこれを知っているだけで、発想すること自体だいぶ楽になります。

しかし、もっと徹底的に楽したいあなたに、とっておきの「ツール」がいくつかあります。

 

+BLOG の「オズボーンのチェックリスト」ページ

名古屋のフリーランスの方の個人ブログらしいのですが、これは便利。
ページ自体が、アイディア出しのためのメモ帳というか、そんな感じです。

最初に「テーマ/対象」に、考える対象を入力して、それを眺めながら、9つのマス目に、思いつくことをどんどん書き込んでいきます。
あまりウンウン考えこまずに、順番も滅茶苦茶でいいので、直感にしたがって書き込む方がいいような気がしますね。

ひととおりアイディア出尽くした感がでてきたら、9つのマス目を眺めながら、[メモ/まとめ]欄に書き込みます。

[ファイルに保存]をクリックすると、「オズボーンのチェックリスト.txt」というファイルにして吐き出してくれます（DLされます）。

 

アイデア生産工場

これは、すごいです。

何か、主体的に考えられないけど、やはりマーケターだしツールに頼ってでもアイディアを出さなきゃならないことも、ありますよね。

アイディアをひねり出したい単語を入力すると、オズボーンのチェックリストに沿った膨大な質問が表示されます。
全部でなくても、目を引く質問だけでも考えてみると、だいぶ柔軟に発想を拡げることができます。

例えば、お題のテキストを「自動車」と入力すると、こんな感じで出力されます。

究極のアイディア出し壁打ちツールと言えるでしょう。

 

その他、スマホのツールもあるみたいです。

いろいろ試して、脳みその鍛錬にお役立てください。