ゲームばっかしていても馬鹿になるとは限らない、かも
ゲームばっかしてると馬鹿になる!って親御さんに言われたキミは、数学のエキスパートのタマゴかもしれないよ。
ゲームの裏側の仕組みは「高度な数学でした」というお話です。
セガ驚愕の勉強会!
セガは昨日、公式ツイッターアカウントで
サインコサインタンジェント、虚数i……いつ使うんだと思ったあなた。
じつは数学は、ゲーム業界を根から支える重要な役割を担っているんです。
ゲームでは、膝や肩など、3次元の回転を4次元を使って表現するクォータニオン計算を使用することが多いため、ゲーム開発者はよく使う数学なのですが、仕組み理解のため社内勉強会が開かれたのでした。
とツイートしました。
そして何と太っ腹なことに、社内勉強会用の資料「基礎線形代数講座」156ページを、無料公開しています。
ダウンロードはこちら。
この勉強会は、高校数学の復習から始まり、大学教養課程の「線形代数の基礎」を学び直し、応用としての「3次元回転の表現の基礎の理解」を目的としています。
気になる中身は、こんな感じです
(目次だけ。現物はご自身でDLしてみてください)
第1講 イントロダクション
第2講 初等関数
第3講 ベクトル
第4講 行列 I:連立一次方程式
第5講 行列 II:線形変換
第6講 行列 III:固有値・対角化
第7講 回転の表現 I
第8講 回転の表現 II
応用数学の典型例
以前の記事でも、
数学は、実生活やビジネスの現場にも役立つ「実利的な学問」である
と書きましたが、指導の現場でしばしば直面するのは、
先生、これ何の役に立つの?
という質問です。
恐らくこの質問を受けた時に、少しでもリアルな実効例を示してあげることができたなら、世の中に数学嫌いがこんなに多くならないだろうと思います。
悪ノリついでに大風呂敷を拡げますが、
問題解決能力を鍛えるためには、他のどの教科にも増して数学は重要だ
というような感覚を、私は持っています。
帰納法や演繹法を使いこなし具体と抽象を行き来すること、仮説を立てて思考実験することによって証明できる様々なことがら、場合の数を解くのに必須なMECEによって磨かれるロジカルシンキング。。。
数学の世界で授かった武器や考え方や感覚は、人生を非常に実り多いものにしてくれたという確かな手応えが、私にはあります。
その一端でも教え子に伝えられなければ、教師なんてAIにとって代わられるだけです。
ただ単にセガさんエライな、というだけではなく、私も人にモノを教えるハシクレとして、いつも自戒の念を抱きながら教えています、というハナシでした。